東に西に縦横無尽

誰もが驚きを禁じ得なかった。

土曜日の新聞と放送を通じて金正日総書記が東海地区の咸鏡南道を現地指導したニュースを聞いたのに、一日おいた月曜日の新聞、放送では総書記が西北部の楽元(ラクウォン)を訪れたというニュースを伝えたのである。

―東に西に縦横無尽、まったく総書記の現地指導は一行千里、パルチザン式だ!……

本当にそうであった。

総書記は二〇〇九年二月六日の夜遅くまで咸鏡南道への現地指導を終え、その足で列車に乗り、東海地区から国の西北端に向けて四〇〇余キロを走り二月八日、日曜日に楽元機械連合企業所の構内に到着したのであった。

ここに来て三ヵ月しか経っていないが、大型酸素分離機を製作することが重要な問題となったので、咸鏡南道の工場、企業に対する現地指導を終えるやいなや真っすぐに来たと言う総書記の顔には長い旅路で積もり積もった疲労の色が歴然としていた。

(大型酸素分離機がいくら緊迫しているとはいえ、自分の体は少しも気づかわず、遠い道のりを走って日曜日に来られるとは?!……)

企業所の幹部たちは一言も発することができなかった。

楽元機械連合企業所の幹部たちと挨拶を交わした総書記は、即座に酸素分離機工場の生産工程を見て歩きながら切々と言った。

―興南肥料連合企業所の肥料生産工程を近代化できるかどうかは、酸素分離機を期日内に製作して送れるかいなかにかかっている。

みんなも知っているであろうが、興南肥料連合企業所を近代化してこそ肥料問題が解決されるのだ……

どんなことがあっても総書記が意図するその日までにりっぱな酸素分離機を作って興南に送り届けるという企業所責任幹部の誓いを聞いた総書記はこう言うのだった。

「楽元機械連合企業所でわたしがきょう与えた課題を確実に実行するというのですから、酸素分離機の問題でもう心配しなくてもすみそうです」

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