「文房四友」
朝鮮民族の文化遺産の中には「文房四友」もある。
「文房四友」とは紙、墨、筆、硯のことを指していう言葉である。
「文房四友」と言うのは、この四つのものが備わってこそ、字を書くことができるからである。
それゆえ、人々はこれらの関係を「友の関係」に表現した。
ここで一番目に数えられたものが朝鮮紙である。
昔から、字を書くことに利用された紙は製造法が独特で、その質が高いものとして知られていた。
原料であるこうぞの繊維質がほとんどそのまま保存されるように製した朝鮮紙は絹布のように丈夫で柔らかく、吸収性が強かった。そして、紙の白色度が高く、すべすべして筆で字を書くのに便利であった。
墨も三国時代(B.C.3世紀初葉―A.D.7世紀中葉)には世界各国に広まり、高麗時代(918年ー1392年)には一地方だけでも1ヶ月に数千個も生産できる能力を持っていた。
朝鮮封建王朝時代(1392年ー1910年)には墨を生産する経験と技術が発展して、孟山、順川、寧遠、海州地方で生産される墨の質が高くて隣国にも知られていた。
筆の淵源も古い。
高句麗(B.C.277年―A.D.668年)墳墓壁画には叙事活動に利用されていた筆が描かれており、高麗時代には黄筆など、さまざまな筆が利用されていた。
硯は石の材質によって、その質が決められる。
硯の製作に利用された磁石や青石、蛇紋石などは良質の硯材料であった。
これらの材料でつくった硯は石目が細かく叩くと音を立て、墨をすると滑らかに磨られた。
現在も歴史遺跡に行くと、文房具を並べて筆に墨をつけて字を書きながら当代の風習を体験する人を見ることができる。
学校では「文房四友」を持って書道を教えている。