炭鉱で過ごした誕生日
チュチェ66(1977)年4月14日、金日成主席のいる宿所の明かりは深夜になっても消えなかった。
ある幹部が、もどかしげに「どうかもうお休みください」と言った。
主席は、石炭のことが心配で眠れないと答えた。国の経済発展の突破口である石炭のことで心を砕いているのであった。
「どう考えても私が切羽に入って石炭を掘らなければならないようだ…」
主席の言葉に幹部は驚いた。
当惑した幹部の顔を見つめていた主席は、「そうだな。気がせくだけでこの年ではもう無理だな」と言い、窓外の闇夜を見やった。
石炭生産のことで心を砕く主席の胸中を察し、幹部は熱いものが込み上げた。
翌日、民族最大の祝日である自分の誕生日も主席は炭鉱で過ごした。