白頭山は主人を見分ける

白頭山は主人を見分ける

キムジョンイル総書記がペクトゥ山に登った時のことである。

その日は陰うつな空模様だった。渦巻く吹雪が視界を遮り、荒れ狂う風がたちまち雪の吹きだまりをつくり行く手を阻んだ。

こんな日は登頂するのが難しいうえに、登頂したとしてもすばらしい景色は見られませんと言って、随員たちは総書記を引き止めた。

しかし総書記は、かつて抗日革命闘士たちはこういう道を歩んだのだ、これが本当の白頭山踏査だと言って、先頭に立って進んだ。

一行はついに頂上をきわめた。

総書記は両手を腰に当て、中天から吹き降ろす吹雪を眺めた。

この時、不思議なことに天池から突如キーンと氷板が割れるような轟音(ごうおん)が響き渡り、吹きすさんでいた吹雪が一瞬鳴りをひそめた。山の中腹を覆っていた雪雲が徐々に消え去り、日が射しはじめた。神秘的な連峰が日射しを受けてきらきらと輝く荘厳な雪景色が目前に広がった。

随員たちが嘆声をあげて神秘境に酔いしれている時、総書記は微笑をたたえて言った。

白頭山が主人を見分けたようだ、と。

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