人類の前途をさし示す自主の旗(10)
社会的・歴史的運動発展の合法則的プロセス
チュチェ思想は社会的・歴史的運動発展の合法則的プロセスを科学的に解明する。
社会的・歴史的運動は、何よりも人民大衆の発展に伴って社会的財貨が増え、社会的関係が改善されていく過程を通じて発展する。
社会的・歴史的運動は人民大衆を主体にして展開される運動であるため、社会の発展過程は人民大衆の自主的な思想・意識と創造的能力の向上と相まって形成される。
社会の発展は、社会を構成する部分の統一的な関係の下ですなわち、社会の主人であり社会・歴史の主体である人間、人民大衆の発展に伴って社会的財貨と社会的関係が発展していく合法則的プロセスを通じて成し遂げられる。
まず、人民大衆の自主的な思想・意識と創造的能力の向上と相まって社会的財貨が増大される。
もちろん、人間の発展は社会的財貨の影響を受ける。しかし、社会的財貨の発展が人間の発展を規定するのではなく、人間の発展が社会的財貨の発展を規定する。新しい社会的財貨が創造されるためには、まずそれを要求し、またそれをつくり出す能力をもつ人間が存在しなければならない。社会的財貨がいくら発展したといっても、それはみな人間がつくったことであり、人間の思想と能力、人間の知恵と力の現れに過ぎない。
人民大衆の自主的な思想・意識と創造的能力の水準が高まり、彼らの創造的活動が拡大、強化されることに即応して、社会の物質的富の増大と発展、科学技術、文学・芸術をはじめ社会のすべての精神的・文化的財貨の発展が遂げられる。
また、人民大衆の自主的な思想・意識と創造的能力の発展に伴って社会的関係が改善されていく。
社会の発展は、社会的関係の発展を重要な内容とする。社会の発展水準は社会関係、社会制度の発展水準で集中的に表現される。人間が発展し、社会的財貨が増大されても社会制度が改変しない限り、社会の根本的な発展は遂げられない。
社会関係は、人民大衆の革命闘争によって改変され、この闘争は彼らの自主的な思想・意識と創造的能力の発展水準にふさわしく行われる。人民大衆の自主的な思想・意識と創造的能力の水準に応じて、彼らがどのような社会関係を要求し、どんなに積極的にたたかっているのかが規定される。
人民大衆は、自主的な思想・意識と創造的能力の向上によってのみ、進歩的な社会関係、社会制度を要求し、その実現のためにさらに積極的にたたかいその結果、さらに進歩的な社会制度が樹立され、強化発展する。
このように社会的・歴史的運動は、人民大衆の発展に伴って社会的財貨が増え、社会的関係が改善されていく過程を通じて発展する。
次に、社会的・歴史的運動は自然改造、社会改造、人間改造を通じて発展する。
自然改造は、人間の生存と社会発展のための物質的条件をもたらす事業である。社会改造は、人民大衆の地位と役割を向上させることができるように社会的関係、社会制度を改変していく事業である。人間改造は、人々をより強力な社会的存在として育てる事業であり、社会発展のもっとも重要な領域を占める。
自然改造、社会改造、人間改造は社会発展の基本領域であり、互いに不可分の関係であり密接な関係の下に行われ、社会発展の各段階で同時に行われるのではなく、一連の歴史的な順次性をもって行われる。
敵対する階級社会では、社会的・政治的自主性を実現するための社会改造が前面に押し出され、人民大衆の社会的・政治的自主性が実現された社会主義社会では自然改造と人間改造が前面に提起される。
敵対階級によって社会が分裂して以来、過ぎ去った人類社会の全歴史は何よりも人民大衆の社会的・政治的自主性を実現するための社会革命の歴史である。社会革命を通じて、人民大衆の運命が開拓され、社会が発展してきた。
このように社会的・歴史的運動は、自然改造、社会改造、人間改造が行われていく過程を通じて発展する。
次に社会的・歴史的運動は、社会的運動の自然成長性の作用範囲が減少し、目的意識性の作用範囲が拡大、強化されていく過程を通じて発展する。
すべての社会法則は自然発生的に作用する自然の法則と違って人間の活動を通じてのみ作用する。人間の活動いかんによって社会法則が順調に作用し、それが抑止、または再現されることもある。主体の能動的な作用と役割の水準が高まれば高まるほど、社会法則が順調に作用され、社会的運動の目的意識性の作用範囲が拡大されていく。
客観的な社会法則を認識して利用する人間、人民大衆の能動的な活動の水準は、彼らの自主性、創造性、意識性の発展水準と社会制度の進歩性によって規定される。人民大衆の自主性、創造性、意識性の水準が高まり、先進的な社会制度が樹立され、それにつれて社会はますます人民大衆の目的意識的な活動に基づいて発展する。
このように社会的・歴史的運動は、主体の能動的作用と役割によって社会的運動の自然成長性の作用範囲が減少し、目的意識性の作用範囲が拡大、強化される過程を通じて発展する。