主体107(2018) 12月 14日

四人の子どもを乗せた特別機

 

太陽が照りつけるアフリカ中部のある国の朝鮮大使館では、八月初め、祖国の人民学校に入学する子どもたちの出発準備を急いでいた。職員の子女四人を九月一日の入学式に間に合わせるためだった。

だが月末が近づいても旅客機の座席予約ができなかったので、両親たちは焦りだした。定期便を待っていてはとても入学式に間に合いそうになかった。

そんな矢先に祖国から、特別機が到着するから迎えるようにという知らせが大使館に届いた。

大きな代表団が来るのだろうか、といぶかりながら大使はしきたりに従って駐在国に通告し、特別機の出迎え準備を急いだ。おのずと入学の件はあとにまわされた。

特別機は予定された日に空港に着陸した。大使館員と当国の儀典関係者が待ち構えていると、タラップを降りたのは代表団ではなく乗務員だけだった。

ぼうぜんとしているかれらに、飛行士はこう言った。

総書記が、四人の子どもたちが入学式に遅れてはいけないと心配し、特別機をさし向けてくださったのです」

四人の子どものために、大洋と大陸を超えて遠い外国へ大型機を送って寄こすとは、夢のようなことだった。

飛行士の説明はつづいた。

ある日、新学年度の準備状況について報告を受けていた総書記は、アフリカのある国に駐在している外交官の子女が航空便の都合で出発が遅れていることを知って、考えこんだ。

室内に重い沈黙が流れた。どうすべきか、と心配はしたものの、正常な方法で解決できる問題ではないので、みなやむをえないと、あきらめていた。実際四人の子どもが参加できなくても入学式に支障はなかろうし、それをとがめだてする人もいるはずがなかった。

しかし総書記は、たとえわずかでも楽しい入学式に参加できない子がいたら、と胸を痛めた。

やがて総書記はきっぱりした語調で、祖国の子と同じ日にその子たちも登校できるよう特別機を送ろうと言い、直ちに具体的な措置を講じた。

その恩情を乗せて特別機はアフリカへ向かって空高く飛んだ。

大使館員はもとより当国の人たちも深い感動にとらわれて、しばらく声が出なかった。跳びあがって喜んでいた子どもたちは、両親の頬に伝わる涙を見てたずねた。

「母ちゃんなぜ泣いてるの?」

「泣いてなんかいないわよ」

「だって涙を流しているじゃないか」

「それはね、あんまりうれしいからなのよ」

四人の子を乗せて出発した特別機は、燃料を補給するため、多くの国の飛行機が随時離着陸するある国の空港に立ち寄った。そこには当国の人びとが大勢出迎えに来ていた。特別機だから、高位クラスの代表団が乗っているのだろうと思っていたが、タラップから子どもたちが降りるのを見て、かれらはすっかり驚いた。

そして事情を知ると、感動を抑えることができず、当国の一幹部はこう言った。

「朝鮮で子どもを国の『王様』だと言っている本当の意味がよく分かりました。朝鮮の子どもは確かに国の王様です」

かれらは朝鮮の「王様」たちをもてなさなくてはと、子どもたちを抱きあげて車に乗せ、宴会場へ向かった。

宴会がはじまると、ある幹部があいさつに立って総書記の配慮のもとに登校する幸福な子どもたちを祝福すると言い、こうつづけた。

「わたしは、もし生まれかわることができるとしたら、朝鮮の子として生まれたいと思います。朝鮮の子どもたちこそ、この世でもっとも幸せな子たちです。

尊敬する同志は、子どもをもっとも愛するお方です」

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